採用活動では、「少しでも会社の魅力を伝えたい」と考えるのは自然なことです。
応募者に興味を持ってもらい、入社につなげたいという思いから、会社の良い面を中心に伝える企業も少なくありません。
しかし、会社をよく見せようとするあまり、実際の仕事内容や働く環境とのギャップが生まれてしまうと、入社後のミスマッチや早期離職につながる可能性があります。
前回の記事では、入社初日から最初の1か月にかけての受け入れ体制についてご紹介しました。
今回はその前段階である「面接」に焦点を当て、企業が意識したいポイントについて考えていきます。
目次
- 良い部分だけを伝えることのリスク
- 面接は「見極める場」ではなく「理解し合う場」
- ミスマッチを防ぐために企業ができること
- まとめ
良い部分だけを伝えることのリスク
面接では、
「少しでも魅力を伝えたい」
「他社より良い印象を持ってもらいたい」
という気持ちから、会社の良い部分ばかりを話してしまうことがあります。
もちろん、自社の魅力を伝えることは大切です。
しかし、
- 仕事の大変な部分を伝えない
- 繁忙期の働き方に触れない
- 求めるレベルを曖昧にする
といった面接では、応募者は実際の働く姿をイメージできません。
その結果、
「聞いていた仕事内容と違った」
「思っていた働き方ではなかった」
というギャップが生まれ、早期離職につながる可能性があります。
面接は会社を魅力的に見せる場ではなく、入社後のイメージを共有する場でもあります。
面接は「見極める場」ではなく「理解し合う場」
面接は、企業が応募者を選ぶ場というイメージを持たれがちです。
しかし、応募者にとっても「この会社で働き続けられそうか」を判断する大切な時間です。
応募者が本当に知りたいのは、
- 実際の残業時間
- どのような人が活躍しているのか
- 入社後に苦労しやすいこと
- どのようなサポートを受けられるのか
といった、求人票だけでは分からないリアルな情報です。
こうした内容を率直に伝え、質問しやすい雰囲気をつくることで、お互いの理解が深まり、納得したうえで入社につながりやすくなります。
ミスマッチを防ぐために企業ができること
採用の目的は、「入社してもらうこと」ではありません。
本当に目指すべきなのは、入社後も安心して働き、長く活躍してもらうことです。
そのためには、面接の段階から、
- 仕事のやりがいだけでなく大変さも伝える
- 入社後に期待している役割を具体的に伝える
- 一日の仕事の流れや職場の雰囲気をイメージできるようにする
といった情報提供が重要になります。
一時的には応募者が減るように感じるかもしれません。
しかし、会社に合う人材と出会える可能性が高まり、結果として定着率の向上や採用コストの削減にもつながります。
まとめ
面接では、自社を魅力的に伝えることも大切です。
一方で、良い部分だけを伝えてしまうと、入社後のギャップを生み、ミスマッチにつながる可能性があります。
採用成功とは、「採用人数を増やすこと」ではなく、「入社後も長く活躍してもらうこと」です。
応募者と企業がお互いを理解し、納得したうえで入社を迎えられる面接こそが、採用成功への第一歩と言えるでしょう。

